入会案内

長年の経験を生徒たちの将来のために

会長 落合 卓四郎

今日は、本格的な「知識社会」の到来に向けて、変革の真っ只中にあります。知識社会では、知識が唯一の経済資源となり、それによってもたらされる生産性とイノヴェーションから経済価値が創出されることになります。そして、知識社会の中核を担うのは知識労働者です。知識労働者とは、高度の基礎教育を受け、高度の専門的知識と活用能力を備えており、成果をあげ、社会に貢献し、他の知識労働者と協働して組織とともに働くことにより、自己実現を図る人々と言えます。すなわち、数学教育に携わる人々も、こうした能力や資質が養成されるような取り組みを展開していかなればいけません。
本会は、教育学の専門家と数学の専門家、学校現場で数学教育に携わっている方々の3者が協働しながら活動するハイブリッドな組織が特徴です。時代の期待に応えた数学教育をリードする上で、最適な環境と言えるでしょう。
本会の目的(ミッション)は、定款第3条に次のように宣言しています。
「この法人は、より良い数学教育の実現を目指した、学理と実践に基づく総合的研究を使命とし、すべての教育現場における数学教育の充実を目指す指導的な人材の活動に資することを目的とする。」
また、目標(ヴィジョン)は、藤田宏前会長の言葉を借りれば、「より良い数学教育の実現を目指し、その教育を通して学習する生徒の未来の数学活用の能力育成を図る」であると考えます。つまり、近未来である西暦2030年ごろの社会・経済・政治・教育環境を前提として、その時代の社会として確実視されている知識社会の中核層をなす一般知識労働者が身につけるべき数学活用の能力の基礎となる「直観数学、視覚数学、計算数学、実践数学、抽象数学」の学校数学(幼児算数教育から高等数学まで切れ目のない)を通した学習・教育の在り方を世に問うということになるでしょう。
一般知識労働者をあまねく対象とすること、さまざまな知識労働者の協働が今後いっそう重要になることからも、これまで本会を構成してきた会員層に加えて、幅広い方々の知見や経験を結集していきたいと考えます。藤田宏前会長が「数学の教師・教授者・教育研究者の皆様へ」で示されたメッセージに加え、幅広い方々に入会をお誘いするのもこのためです。(入会申し込みについてはこちらから
例えば、将来の学校数学教師を目指して勉学中の大学院の学生たちにも大いに期待を寄せています。さらに、我が国の貴重な人的資源である、組織から(学校現場を含む)現在定年退職された社会人の方々の入会をぜひともお願いしたいと思います。
特に、実社会でご活躍されてきた社会人の方々の経験談は貴重です。そもそも数学活用の基礎的能力は、ホモサピエンスがその数百万年の進化の過程を通して獲得した、身体活用基礎能力、母国語活用基礎能力、計算・空間認識基礎能力により生を受けた誰にでも担保されていることが最近の科学的研究で明らかにされています。知識社会に置き換えれば、現代数学は、それぞれに高度な専門知識を有する多数の知識労働者間のコミュニケーションにおける話し言葉、書き言葉としての共通言語の役割を担うとさえ言えます。誰もが生まれつき所持している基礎能力を、大人となり社会で活用できる能力までに切れ目なくグレードアップさせるのが家庭と学校教育の基本的使命です。にもかかわらず、若者の学力低下、数学嫌いは変わらず、数学は大学入試のための暗記科目であると誤解さえ生んでいるのが現実です。このような現状では、未来の知識労働者となる学生に必要な数学活用能力の育成はおぼつきません。本会では、2030年代の知識労働者の育成にふさわしい学習・教育の在り方の研究を構想しており、数学活用能力の基礎となる「直観数学、視覚数学、計算数学、実践数学、抽象数学」について、社会人の方々の遭遇の経験談は大いに参考になると考えます
生涯発達、生涯学習の時代と言われる今、学び続け社会に貢献することが大きな生きがいとなるでしょう。これから教職に就かれる若い方々も、ベテランの先生方も、ともに本会の会員として手を携え「生徒たちの未来のために」歩んでいきたいと考え、入会をお誘いする次第です。多くの方々のご賛同をお待ちしております。

入会申込

フォーム、または数学教育学会の入会申込書(PDF)にご記入の上、 事務局までお送り下さい。